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Vol.5 南寧の天使

3月4日part2

香港からベトナムハノイへ行く為に、

経由地である中国南寧までのバスチケットを香港の中国旅行社にて購入。価格は336HK$。

重慶マンションを逃げるようにして出た後、夕方より尖沙咀のモンコック駅に向かい、バスへ乗り込む。

バス乗り場が分からず、右往左往しまくり、人に聞きまくり。その後、無事バスへ乗り込む。

っとその前に県御のモームス原君、、発見!?

いや、違うか。。

激似!!!

バスは普通座席のバスで、香港と中国の国境を越えると、スリーピングバスに乗り換える。

人生初の陸路による国境越え。

とりあえずVISAもいらないし、簡単にハノイに行けるだろう!

国境越えのイロハを知らない僕は、この時自分の無知さに全く気が付いていなかった。

乗り込んだバスの隣には、香港人の女性が先に座っていた。

まずは軽く笑顔で会釈。

会釈で返してくれる彼女。

僕は思い切って、英語で色々話をしてみる事にした。

まずは、「何処の国の方ですか?」

次に、「南寧へは仕事ですか?」

次第に会話は盛り上がっていく。

僕は、現地の人と英語でプライベートな会話ができた事、そして何より分かり合えた事が凄く嬉しかった。

筆談したり、自分のipodで家族の写真を見せたり。

長いバス移動の間、彼女とずっと話していた。

そして、僕がハノイへ行く事を話していた時、彼女がこう言ってきた。

彼女「南寧のどこのバスステーションで降りるの?」

俺 「え?南寧は一つじゃないの?」

彼女「いや、南寧には2つバスステーションがあるわよ。」

俺 「え!どっちが大きいの?」

彼女「先に着く方が大きいけど、南寧からハノイへはどうやって行くの?」

俺 「まだ決めてないけど、バスがあるって聞いたんだけど。」

彼女「バスのチケットは買ってないの?」

俺 「うん、まだだよ。。。」

彼女「そうなんだ…!中国元は持ってるよね?」

俺 「いや、香港ドルとUSドルだけだよ☆」

彼女「あんた、、南寧のバスステーションに両替所なんて無いわよ!

    しかも早朝に着くのに!どうやってチケット買うのよ!」

俺 「え。。」 冷汗が出る僕。

俺 「いや、どっかにあるんじゃないの?ATMとか。」

彼女「南寧市内ならあるけど、バスステーションから市内までかなり距離あるわよ?」

    中国元持ってなかったらタクシーにも乗れないし!」

俺 「え。。。。」 冷汗が吹き出す僕。

はい、ここで国境越え!!スリーピングバスへ乗り換え。

色んな意味で心臓バクバク。

スリーピングバスに乗り込むと、彼女が僕にこう言ってくれた。

彼女「私、中国元少ししか持ってないけど、これだけあればタクシーには乗れるから、

    とりあえず市内まで行って両替すれば良いから!このお金はあげるわ!

    また香港に遊びに来てね☆」

何という事でしょう。

僕は彼女が天使に見えました。

バスの車内が消灯し、やはりお金を貰う事はできないので、

必死に今持っているUSドルと中国元のレートを調べ、彼女に渡すお金を計算し、

それでもドキドキして寝れない僕。

その後、バスは朝まで走り続け、ついに南寧に到着。

どうする俺!!!


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